このコーナーでは、RIZIN出場選手や関係者の方々に、今まで観た試合・参戦した試合でいちばんの転機となったものを一つ選び、それにまつわるエピソードを語っていただきます。
—石井慧
RIZINトーナメント第三試合でイリー・プロハースカとの対戦が決まった石井慧。彼の総合格闘技のモチベーションになっているのは北岡悟の試合だという。特に印象に残っているのは、戦極の乱2009戦極ライト級チャンピオンシップの五味隆典戦。結果は1ラウンド1分41秒、アキレス腱固めで北岡の勝利となった。
「北岡選手の試合にはいつも刺激をもらっています。特に戦極での五味選手との試合。そのときは朝青龍関と観戦していたんですが、あいつヤバイよ!と二人で興奮しながら観ていました。もう、入場の時から観客を引きつける力がすごいんです。試合もすぐ決めちゃいましたしね。北岡選手の精神や発言は、僕にとって哲学書みたいなものです」
—イリー・プロハースカ
RIZINトーナメント第三試合で石井慧と対戦するチェコ代表のイリー・プロハースカ。宮本武蔵の五輪書に出会い、武士道精神を心からリスペクトするようになった彼が敬愛するのは、ブラジルの総合格闘家リョート・マチダである。特に2012年8月4日のUFCで行われたライアン・ベイダー戦が印象に残っているという。結果は2ラウンド1分32秒でリョートのKO勝ち。
「印象に残る試合はたくさんありますが、ひとつ挙げるならその試合です。リョート・マチダ選手が見せてくれた洗練された技術やタイミング、戦いの中でのリズム、間合いが素晴らしかった。この試合は、自分のスタイルを磨くうえで大いに勉強になったと思っています」