RIZIN.17に出場する川尻達也が練習を公開した。
川尻はPRIDE、DREAM、UFCと数々のメジャー団体で激戦を潜り抜けてきたファイターだ。今年10月に開催予定のRIZINライト級グランプリへ「ファイター人生のラストチャレンジ」と宣言しており、今回ロシアの散打王者でMMA7戦無敗のアリ・アブドゥルカリコフとGP出場をかけて対戦する。

画像: 「このラストチャンスで結果を出して、ファンのみんなの笑顔が見たい」RIZIN.17に出場する川尻達也が公開練習を実施!

公開練習ではミット打ちを行った。追い込み時の練習を思わせるようなハードなミット打ちを披露し、仕上がりの良さを報道陣へアピールした。

ー質疑応答ー

画像: ー質疑応答ー

ーーコンディションはいかがですか?

コンディションは凄く良いです。今までは試合前に悪くても、ポジティブに考えて「良いよ」って言ってきたけど、今回は正真正銘に5年ぶり位に良いです。

ーー全く不安はない?

いや、不安とは常に隣り合わせだから消し去ることは出来ないけど、不安を隣に置いて自分自身を高める事に集中してきました。

ーーPRIDE、DREAMに続いてRIZINのライト級GPが目標と聞きましたが、特別な思いはありますか?

そうですね。20代でPRIDEライト級GPに出て、1回戦で五味隆典にぶっとばされて、30台でDREAMライト級GPに出て、準決勝でエディアルバレスにぶっとばされて。40代の最後の挑戦としてRIZINライトGPに出たいという気持ちは誰よりも強いと思う。
今まで散々取りこぼしてきたし、いい所で負けてきたので、そんな弱い自分を変えたいと思う。一歩踏み外したら崖だけど、そこを乗り越えたいなって思って必死にやってきました。そうだ、僕は1日2回(試合をする)というのがプロになって経験した事がないんですよ。バンタム級への挑戦もそうだけど、なんでも自分で経験しないと気が済まない性格なので、1日2回試合をするというのをぜひチャレンジしたいなと。

ーー対戦相手のアリについての印象はいかがですか?

いやー、恐ろしいですね。7戦無敗で、MMA以外でも散打の王者だったりずば抜けている。試合を見る限りだと打撃も寝技も高いレベル。メジャー団体に上がっている選手で穴がある選手はいないので誰とやっても一緒。未知の強豪、未知の怖さがありますね。ベストの川尻達也を出せればいけるという自信は作れているので、自分を100%信じられるかだと思う。岡見勇信がインタビューで自分を信じられなくなったと言っていて、俺もそれと一緒で。自分を信じずらい状況で戦ってきて、練習メニューも一からトレーナーに教えてもらって。コンディショニングも(練習)スケジュールもガラッと変えて(今は)体が順応してきて動けているので、99%の川尻を用意してリング上がるので、残り1%はお客さんの力で僕を震い立たせて欲しいなって思ってますね。

ーー今日の練習は綺麗なボクシングというより、プッシュしたり連打したりと色々やってましたが、あれは普段通りのミットですか?

そうです。全くいつもと一緒です。まぁタイムはちょっと短かったんですけど、やってること自体は全く一緒です。アリ対策というよりも、まだ25歳で伸び盛りで前回の試合データもどこまで信用できるか(分からないし、)若い子はすぐ成長するので。相手どうこうよりも自分を高める事と、足りない事を山田さんとコミュニケーションをとって、T-BLOODでやるスパーも見てもらって、それに対する答え合わせをミットでやってますね。(今日の練習は)包み隠さず全部出しました。アリに見られたらそれはしょうがない(笑)でもミットと同じ動きはしないので。ミットはあくまで課題で、100やって(試合で)1を出せればいいと思っている。

ーー(対戦相手は)回転系の技も使います

やっぱり右フック、バックハンドブローと、回転系の蹴りが怖いので注意かなと思います。ただ、ビックリ技なので、どんなに気をつけていても貰っちゃう時はあるので、ディフェンスをするより、それを出させない距離で戦いたいなと。

ーートレーニングを変えたというのは具体的に?

全部自己流で20年間やってきたんですけど、ネットで調べたり仲間に聞いたり。そうじゃなくて格闘技をやって柔道整復師の資格も持っていてパワーリフティングやってて、体の治療もしてもらっているヴィスポ整体院の伊藤先生にマンツーマンでスクワットから教えてもらって。自分一人でやっていると、物差しが重さになってしまう。重い物を挙げる為に、体調が悪い時でも重さに拘り過ぎてフォームを崩したりとか。自分が得たい効果を得られなかったり怪我のリスクも凄い高かったんですけど、フォームを1からチェックしてもらって、コンディションが悪い時は色々ストップしてもらえるので。
練習メニューも前は週6でガッツリやって、体調崩したら1、2日休んで見たいな感じだった。でもこの歳になると疲れが抜け切らない。思い切って3週間やったら1週間休むなど、ガラッとそこも変えて、凄い手応えがある。前は疲れていても無理やり頑張ることが正しいし、近道だと思ってたけど、今は疲れたら休む。なので嫁がビックリしてました。俺がSNSで調子良いと言っているのを見て「そう思い込んで自分に暗示をかけてるんじゃないの?全然練習してないじゃん」って。今まではどんなに体調悪くても毎日這いつくばりながらやってて、今は常に元気なので。3週間やったら1週間は家で休んでたりにいたりするので、本当に調子いいの?と嫁が疑心暗鬼になっていました(笑)

ーーそれを証明したいですね

それを証明してライト級GPに出たいと思います。20代でPRIDE、30代でDREAM、40代でRIZIN、50代は流石に無理だと思うので(今回の)ライト級GPに出たいですね。(PRIDE、DREAM、RIZINと3つの団体のGPに出場するファイターは)他にいるのかな?いないですよね、多分。

ーーライト級に戻ってきましたが、71kgの体重についてはどうですか?

いやー、調子いいっすね。何を馬鹿なことやってたんだろうって。日曜日に扇久保とも会って話したんですけど、バンタム級に挑戦した時も扇久保に練習してもらってて「あの頃はヤバかった、病んでましたよね」と言っていた。(バンタム級へ挑戦は)バカな事だと思っているけど、後悔はしていない。あの経験があったから人としてもファイターとしても考え方も変わったし、成長できたと思っているので、このラストチャンスで結果出して、ファンのみんなの笑顔が見たいなと思ってますね。随分悲しい思いさせちゃったので。

ーー試合間隔が開いた事については?

大晦日から7ヶ月くらいなので、ちょうどいいですね。本当は6月に出たかったけど色々あって。1、2月は体づくりで、3月から5ヶ月間プロ練で仕上げてきたので、ここで勝って10月(ライト級GP)も今のコンディションならいける。40代なりの仕上げ方でバッチリ仕上げたいなと。

ーー今年に入ってからトレーニングを変えたとお話がありましたが、具体的な変化などは?

ケツですかね?僕に足りない所がケツとハム(腿の裏側)だったんですけど、デカくなってないですか?スクワットをしっかりやってきました。

ーー下半身(を強化した)?

そうですね。2012年にヘルニアで右手をやってからベンチプレスでも100kgで10回出来なかったんですけど、それも教えてもらいながらやったら120kgが5回とか上がるので。ヘルニアで(パワーが)戻ると思ってなかったんですけど、ちゃんとトレーナーについてもらったらどんどん伸びているので、驚きですよね。あぁ、胸もこんなにパワー出るんだなって感じで。

ーー食事面はどうですか?

よりクリーンな感じで。フェザーの時は過食症気味で、常に75、6kgに抑えてたので。解放といういい訳で日曜日に爆食いして、毎週朝から食いまくって夜になったら7kgくらい増えたりしていた。今回は一回も解放日は無くなって減量もスムーズで胃腸の荒れも無いですし、食べる量も凄い減りました。フェザー級の時は三人前くらい食べないと腹一杯にならないんですけど、今は一人前を食えば満足します。おじさんになったからなのか、年のせいなのか分からないんですけど(笑)

ーーメンタル面はいかがですか?

そうですね。やっぱりメンタルは体が整ってからこそだなと思いました。大晦日はコンディション悪くてメンタルも中々整わなかったんですけど、心技体整えてポジティブに考えられるようになって。体が悪いとメンタルもポジティブになれないので体が第一だなと思ってます。本当に今年に入ってコンディション第一にやってきましたね。

ーインタビュー後ー

インタビューが終わると、ジム内で夏の風物詩であるスイカ割りが行われた。川尻は「割れなかったらどうしよう」と少し不安な一面も見せたが、見事に拳でスイカを割ると「できたどー!これでアリの頭を砕きます!」と決戦に向けて意気込んだ。なお、スイカは集まった報道陣に振舞われた。

画像1: ーインタビュー後ー
画像2: ーインタビュー後ー

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