「次回は『やっぱり強いね』、『やっぱり実力あるね』って言われるようにスカッと勝ちます」

──3度目のRIZIN参戦が決まりましたけど、今のお気持ちはいかがですか?

山本 早く勝ちたいです。リングに上がって、勝って、喜んで、またトレーニングに戻る。それが最高のパターンですね。

──レスリングで大舞台を踏んでいられる美憂選手ですが、リングでの戦いには慣れてきましたか。

山本 やっぱりレスリングと総合格闘技は違いますね。レスリングではパンチやキックは飛んで来ませんから(笑)。レスリングとはまた違った危機感があります。レスリングはポイントを取られるとかそんな感じじゃないですか? ポイントじゃなくて、パンチ、キック、みたいな(笑)。あとは試合時間が長い分、ピリピリするところと息継ぎするところが自分でコントロールできないんですよね。レスリングの場合はダーッと攻め続ける体力が必要でした。もちろん総合でもそういうのは必要なんですけれど、メンタル的にここは自分で息を整えて、ここでは一気に行くとか、そういう面で違うなと思いますね。

──試合時間が長い分、配分も考えてやらなきゃいけないんですね。でも、これまで2戦やってみて、自分でMMAの実力がステップアップしているなという実感はあるんじゃないですか?

山本 ステップアップって言っても1段しか(笑)。でも、確かにデビュー戦は「やります!」と言ってからあっという間だったので、「これとこれ覚えておきなさい」って詰め込みというか、一夜漬けのような感じでリングに上がってしまって。でも、2戦目は自分の弱い部分を強化する時間があったので、1戦目よりはリングに上がった時に落ち着いて相手の打撃を見たり、このタイミングで入るというのがわかりました。ただ、まだグラウンドの技術がなかったという感じですね。

──そこからさらに進化した山本美憂選手を7月は見せてくれるということでしょうか。

山本 そうですね。

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──対戦相手、キャシー・ロブ選手の印象はいかがですか?

山本 今回も立ち技の選手なんですけど、自分もいっぱい立ち技を練習して試合に挑みます。むしろ立ち技でやりたいならいいよっていう(笑)。

──おぉ! 立ち技で勝負に行きますか!

山本 でも、私、本能で隙があればポーンとタックルに入っちゃうような気がするんで、そこは断言できないんですよね(笑)。「立ち技でいいよ!」なんて言ってみても、ガラ空きだったらタックルに入りたくなっちゃうし、そこは約束できないですね(笑)。

──やっぱりそういうレスラーとしての本能ってあるんですね。

山本 ありますね。やっぱり試合になっちゃうと入っちゃうし。

──街を歩いていても隙がある人にはタックルに入りたくなっちゃうみたいな。

山本 いや、それとは違うんですけど(笑)。でも、闘っていてあまりにも隙があると。チャンスがあればトドメを刺しに行かなきゃいけないし、「立ち技って言ったからそのまま立ち技で……」とかはしません。チャンスがあれば何でも思いっきり行きたいと思います。

──わかりました。そして勝てば、10月に開催する女子グランプリに出場させるという発言が髙田統括本部長のほうからありましたけど、このトーナメントに関してはどのようにお考えでしょうか。

山本 せっかく自分の階級で開催されるので、出て勝ちたいですね。

──このグランプリもそうですけど、前回の4月大会はRENA選手をはじめ、女子の試合が4試合組まれていて、今やRIZINは女子が主役のリングと言っても過言ではない印象です。美憂選手もその中心にいる選手の1人だと思いますが、この盛り上がりについてはどう思われますか。

山本 やっぱりオリンピックも「世界選手権で勝っていた頃にあればよかったのに」とか「タイミングが……」ってずっと言われ続けてきたから、今回こうやって盛り上がっているタイミングで自分がリングに上がれているのが凄く嬉しい。「あっ、この為だったのかな」って今思えています(笑)。タイミングを逃してきたってよく言われるんですけれど、それも全て意味があって、そして今があるって思いますね。

──なるほど。でも、女子の格闘技って美憂選手達がずっとレスリングをやってきたという下地があったからこそ、現在盛り上がっているという考え方もありますよね。

山本 あぁ、出来事には意味があるなって思いますね。

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──練習は今も沖縄でされているんですか?

山本 はい。弟(山本KID選手)が糸満にジムを出したので、そこでやってます。

──都内よりも集中できる環境なんですか?

山本 そうですね。子どもたちも現地のインターナショナルスクールに通っていますし、暖かいから外でも練習できるし、凄くいい環境ですね。

──でも、お子さん達もお母さんのお仕事に合わせて、ちゃんとついていくんですね。

山本 子どもは振り回されていますね(笑)。そこは心配だったんですけれど、今までカナダにいて「カナダには帰るの?」って言われた時にカナダに帰りたいのかなと思って、「カナダに帰りたい?」って聞いたら、「沖縄に住んでいいよ」って言ってくれて。「たまにカナダのお友達に会いに行くけど、今は学校も楽しいし、野球もやっているから沖縄でいいよ」って言ってくれたんでホッとしました(笑)。

──でも、そうやっていろんな土地で生活していけるから、アーセンさんみたいにたくましいお子さんが育つんじゃないですか?

山本 あぁ、そうですね。私にしかできない子育てというか。賛否両論あると思いますが(笑)。でもそれは自分で自信を持ってやってきています。うちは一つのチームですから。

──家族でチームと。

山本 はい。子どもたちがいるから私も頑張れるし。

──やっぱりお母さんでいるということが、闘い続けられるモチベーションになっているのでしょうか。

山本 それはありますね。ファイターである前に、母親なので。一番は子どもですからね。

──お母さんは子どものために頑張ると! 矢地選手が記者会見で宣伝されてましたけれど、写真集も発売されました。

山本 はい!

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──週刊誌の宣伝には「ヌード」って出ていて凄くビックリしたんですけれど(笑)、結構セクシーな感じなんですか?

山本 まぁ、ヌードというか自分の中でなんで決めたかというと、20代の頃にまさか40代になってもまだ闘っているとは思っていなかったし、想像もしていなかった。自分が闘っているということに対して凄く感謝という気持ちがある。親からもらったこの身体もそうだし、環境を整えてくれることもそうだし、こういったことに凄く感謝しているんですね。なので、こういうタイミングってこの先ないと思うし、せっかくだから(笑)。30代や40代で、「自分がこれをやるのにはもう遅いかな」と思っている人たちに見て頂いて、まだまだ遅いことはないよっていうメッセージでもあります。

──なるほど。世の女性たちに向けての応援のメッセージも込められているんですね。

山本 そうですね。女性の方に一番見て頂きたいなぁーっと思ってます。

──でも、会見を見ていても、矢地選手がおっしゃるように「女王蜂」という風格や存在感を放ってらっしゃいますよね。

山本 あっ、そうですか? ありがとうございます(笑)。

──では、7月30日の試合も注目されると思いますが、改めてファンの方にどのような姿を見せたいですか?

山本 もう、いい加減勝ちます、アハハハハ! 本当に『惜しかったねぇ』とか『あの試合勝ってたよ』というお声を頂きますが、皆さんがそこまで見てくださって応援してくださることを無駄にしたくないので、次回は『やっぱり強いね』、『やっぱり実力あるね』って言われるようにスカッと勝ちます。応援よろしくお願いします。

──ありがとうございました! 7月、期待しています!

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